銀河鉄道999ラジオドラマ・第11話
放送日:98/01/09
第11話,「時間城の海賊(前編)」
(ナレーション )
大宇宙島アンドロメダは銀河系に匹敵する大星雲である.
地球からの距離約200万光年.
その壮大な星の海を目の前にしたとき旅人はみな
自分が旅してきた道のりを懐い,過去を振り返り,???????
そして,もう引き返すことの出来ない訣路の果てに来ていることに気づき,
恐れに震えるのだと言う.
999の汽笛
(鉄郎)きた〜,ついに来たんだ.あれがアンドロメダ大星雲.すごいなあ〜,見渡す限り光の海だ
(メーテル)えぇ,そうね.
(鉄郎)あの光の中に機械の体をタダでくれる星があるんだね.メーテル!もうじきだよ.
(メーテル)その前に惑星ヘビーメルダーに降りるわ.
(鉄郎)ヘビーメルダー?
車掌さんが入ってきて
(車掌)え〜,まもなく,ヘビーメルダー.ヘビーメルダーでございます.停車時間は1週間と24分.
(鉄郎)あ,車掌さん,ヘビーメルダーって?
(車掌)あっ,ヘビーメルダーですね.あらゆる空間軌道が一点に集まる宇宙の大分岐点です.
バシッ(殴り合いの喧嘩をしている乗客2人)
(乗客1)何をさらす.ぶっころすぞ.
(乗客2)てめぇこそ.なんでおれの顔を見やがった.
(鉄郎)なんだ〜?
(車掌)やれやれ,トレーダー分岐点に近づくといつもこうなんですよ.気の荒いというかなんというか.
(車掌)(大声で)お客様〜,お静かに
(乗客1)車掌!
(車掌)はい
(乗客1)口を挟むんじゃねぇ.てめぇもぶっころすぞ.
(車掌)あ〜,あのですね.
(謎の人)やめろ.
みんなビビる.
(謎の人)ここに酒がある.飲め.
(乗客1)へ,へい.
酒を飲む乗客2人
(乗客1)ぷはぁ〜.うめ〜.
(鉄郎)何だあいつ.全身マントで覆っちゃって??????あっ.
(謎の人)少年,お前も飲むか?それとも少し早いかな?
(鉄郎)早くない.飲む.
(謎の人)そうか,ならばやれ.
鉄郎,酒を飲む.
(鉄郎)う,うえ〜,体の中が火事だ.う〜.
(謎の人)宇宙で一番強い酒だ.喧嘩を治めるにも効果がある.お前も飲むか?
(メーテル)頂くわ.
(謎の人)お見それした.
(鉄郎)*^_^*(酔っぱらいながら)あろ ひろ 知り合いなの?(あの人,知り合いなの?)
(メーテル)そのうち,判るわ.
(鉄郎)*^_^*まるでぇ〜知り合いみたいだね.
(メーテル)ヘビーメルダーには知り合いがたくさんいるわ.
(鉄郎)ふ〜ん.
999の汽笛
(鉄郎)わぁ〜,やっと気分がよくなったよ.
(メーテル)鉄郎,ヘビーメルダーでは私が帰らなくても,999号に戻らなくても,1人で旅を続ける自信はあるわね?
(鉄郎)1人で?
(メーテル)えぇ,あなた1人でね.私はヘビーメルダーでしなければならないことが.
(鉄郎)僕も手伝うよ.
(メーテル)いいえ,これは私が自分でしなければならない大切なこと.
(鉄郎)メーテル.一体何を?
謎の人が近づいて来て.
(謎の人)少年,
(鉄郎)あ,さっきはどうも.
(謎の人)言い忘れたことがあってな.いいか,背中にも目を付けておけよ.そうでないと,ヘビーメルダーを生きては出られないぞ.
(鉄郎)あなたは?
(謎の人)もし,機会があればヘビーメルダーでゆっくり話をしよう.お前が生きていればな.
去っていく謎の人
(鉄郎)あの人の腰に下げた銃,僕のと同じ戦士の銃だ.戦士の銃は宇宙に4丁.キャプテン・ハーロック,クイーン・エメラルダス.後は僕ともう1人.すると,あれは?
ヒュー,バンバン(花火の音)
(鉄郎)うわっ,なんだ?!
(メーテル)ヘビーメルダーの手荒な歓迎だわ.
(ナレーション )
トレーダー分岐点.すなわち,あらゆる空間軌道が一点に集まる宇宙の大分岐点.
旅する者が一度は必ず通り過ぎるところ.
自由と無法の渦巻く大フロンティア.
多くの男たちが夢を抱いてここへ来て,ある者はこの星の土となり,
ある者はその夢を抱いたまま見知らぬ宇宙の果てに旅立って行くところ.
999の汽笛
(ナレーション )
トレーダー分岐点のある惑星ヘビーメルダーに近づくと,
何故か,メーテルの表情は深く沈み,その黒い服と相まって
まるで葬式にいくような姿に見える.
メーテルがそっと涙を流している姿に鉄郎は気づいていない.
ヘビーメルダーにて
(鉄郎)これが名高いトレーダー分岐点?ずいぶんほこりっぽいところだな.ゴホッ,ゴホッ.
(名物おじいさん)そうだ.フロンティアはどこでもほこりっぽいところさ.ははは.
(鉄郎)え?!
(メーテル)ふふ,土ぼこりと男の誇りが渦巻いているところ.でしたね.おじいさん.
(名物おじいさん)おや,そういや,あんた.え〜と.この前いつ会ったかなぁ〜.いや〜お懐かしや.前に会ったときはお連れさんはこの子じゃなかったよなぁ〜.
(メーテル)(絶句して)えっ,え〜.では,また....行きましょう,鉄郎.
歩く2人
(鉄郎)あの人だれ?
(メーテル)駅舎の前にいつもいる名物おじいさんよ.
(鉄郎)メーテル,前にも誰かとここへ来たことあるの?
(メーテル)ええ,私が999号に乗るのは今度が初めてじゃないわ.
(鉄郎)(前に一緒に来た人って誰なんだろう?)
(メーテル)私たちのホテルはあそこよ.チェックインにはまだ少し早いから,この辺りを見物して見るといいわ.
(鉄郎)メーテルは?
(メーテル)私はすることがあるの.12時にホテルのロビーで会いましょう.
(鉄郎)うん.
(メーテル)気を付けてね.やたらに喧嘩しちゃだめよ.喧嘩になったら遠慮無く射ちなさい.ここでは気後れしたら死ぬのは自分よ.じゃ.
(鉄郎)メーテル(小さい声で)
回想シーン
(ヘビーメルダーでは私が帰らなくても,999号に戻らなくても,1人で旅を続ける自信はあるわね?)
(鉄郎)やっぱりそうだ.間違いない.メーテルはこのトレーダー分岐点で何か大事なことをしようとしようとしてるんだ.それも命がけの何かを.守らなくっちゃ.メーテルを守らなくっちゃ.
追いかけていく鉄郎
(ナレーション )
旅はいつか人を詩人に変える.
詩人はやがて恋をするものだという.
鉄郎がメーテルに恋をしているかどうか,
それはまだ,本人にすら解らない.
だが,鉄郎はいま,夢中で走り出している.
なぜなら,メーテルが自分にとってかけがえのない大切な人だと.
それだけははっきり解っているからだ.
(ファウストの感想:名物おじいさんの声は松本零士先生でした.謎の人とは誰か?)
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